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安部総理と小池都知事の政治家としての資質

      2017/10/11

私は今のところ両者とも政治家として、
数少ない優れた資質を持っているように感じています。
しかし両者にはかなり真逆な面があって、
総合的にはどちらが優れているのか判定が出来ません。

  *ここで言う政治家として優れた資質とは、
   リーダーとしての資質と言う意味で、
   必ずしも肯定的な意味とは限りません。
   
ここではその長所と短所について私見を述べますので、
皆さんが評価してください。

安部総理

(長所)
人の配置には天才的な能力を感じます。   
例えば二階幹事長や野田総務大臣のように、
安部総理にむしろ批判的だった人物を重要ポストに付けて、
批判をかわすと言った人事は、
頭で分かっていても誰にでもできることではありません。
そのため派閥内に敵が少なく、
安倍一強と言われたように結果として強い求心力を
維持できたのです。

(短所)
長所の裏返しですが、
敵を作らないと言うことは癒着やしがらみを生みやすいことです。
財務省の目論む増税はかろうじて延期しましたが、
安部総理の本音は明らかに増税凍結です。
安部総理も消費税は上げない方がいいし、
上げる必要もないことは100も承知しているはずです。
しかし消費税凍結が宣言できないのは、
財務省やそれに追随する経団連との関係の悪化を恐れているからです。
 
小池都知事

(長所)
非情な面を持っていることです。
非情は政治家には長所です。
利権やしがらみは温情の負の側面です。
必要なときは仲間も躊躇なく切り捨てる。
この非情さが無ければ本当の政治はできません。
政治はいい人では務まらないのです。

(短所)
これも長所の裏返しですが、
非情は人から恨まれます。
結果的に集団をまとめることが難しくなります。
国民からの支持が高いときはいいのですが、
そうでなくなったときは一気に崩壊する危険を持っています。

長所短所には挙げませんでしたが、
小池都知事の風をよむ力はさすがメディア上がりと言えます。
人気はその時の風。
全く当てになりません。

選挙当日までの風の向きが選挙結果に大きく影響するでしょう。
これから選挙日までの短期間が、
両政党にとって息の抜けない勝負になると言うことです。

理想の政治家はカリスマ性を持ち、
温情と非情をうまく使い分け、
大局的な立場から国民の利益を第一に考え、
官僚をうまく主導する。

正に安倍総理と小池都知事を足し合わせたような人が、
政治家としては理想ではないでしょうか。

要は日本を良くしたいという思いがどちらが強いか。
自分を犠牲にしてでも日本のために奉仕したいという、
熱い気持ちをどちらの方が強く持っているか。
ということではないでしょうか。

もし両者が失敗するとすれば、

安部総理は温情によって癒着やしがらみを断ち切ることが出来ず、
それが元で国民の支持を失うことです。
小池都知事は非情によって仲間からの不満が高まり、
組織をまとめられなくなって内部崩壊を起こすことです。

 *全くの蛇足ですが、 
  私は歴史上で最も優れた政治家は薩摩の島津斉彬だと思っています。
  島津家は天皇家に次いで長い歴史を持っており、
  内紛を起こすこともなく、
  あの強大な徳川幕府を倒したのです。
  特に島津斉彬は優れた政治手腕を発揮しただけでなく、
  産業特に工業の発展に力を入れて薩摩の強大化を実現したのです。
  内政外交共に優れ、
  人望も厚く、
  西郷隆盛や大久保利通などの人材を育てるなど、
  教育者としても稀有な能力を発揮しています。
  私は信長に勝るとも劣らない政治の天才ではなかったかと思っています。
  

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