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温暖化と森林破壊が起こした悲劇

      2016/02/20

世界各国で古代の遺跡が数多く見つかっていますが、
その中に明らかに自然によってもたらされた悲劇と思われるものが存在します。
もっとも有名なものがポンペイの遺跡でしょう。
西暦79年におきたベスビオ火山の大噴火によって、
栄えていた高度な文明都市が一瞬にして灰に埋もれたのです。

ここではそれとは別の例を2つ紹介します。

まず一つが日本で起こった例です。
佐賀県で泥に埋まった古代遺跡が発掘されました。
東名(ひがしみょう)遺跡です。
約7000年以上前の縄文時代初期の遺跡です。

本来なら朽ち果ててしまう網かごなどの生活用品が泥によって守られ、
数多く出土したことは考古学上非常に価値のある遺跡とされています。

ここで考えたいのがなぜ泥に埋まってしまったかと言うことです。
縄文時代は温暖化の時代と言われ、現在より地球の平均気温が1~2度高く、
そのため海水面が数m高かったと言われています。
東名遺跡は地理的に見て高波が村を襲うような所ではないので、
海面が徐々に上がっていって住めなくなり住民が村を捨てたのではないでしょうか。
これは人災ではありませんが温暖化がもたらした悲劇であることには間違いありません。

現在世界各地で水位の上昇が観測され、
特に南太平洋の島々に住む人たちに重大な危機が迫っています。
海水が侵入して飲み水が確保できなくなっているのです。
こちらは間違いなく人災です。
炭酸ガスの排出によって温暖化が起こり、
海の氷が解けだして海水面が上昇しているのが原因だと言われています。

もう一つの例が森林破壊がもたらした悲劇です。
チリの沖合にイースター島という無人の島があります。
イースター島には巨大な石像である多くのモアイ像が立っています。
モアイ像は祭祀のために作られたのではないかと言われていますが、
大勢の人が住み生活を営んでいたと考えられます。

地質調査で大量のヤシの花粉が見つかっていますので、
かつてはヤシの木に覆われた自然豊かな島だったということを表しています。
砂漠化した原因は森林伐採だと言われています。
燃料にしたのか家屋や舟の材料にしたのか分かりませんが、木を伐りすぎたために砂漠化し、
人が住めなくなったと考えられています。

ポンペイや東名遺跡のように自然現象として起こったことであれば仕方のないことです。
しかしイースター島のように人間の欲による森林伐採などが悲劇をもたらすのであれば、
もっと深刻に考えなければなりません。

日本では森林を伐採した後は植樹をするという良い伝統がありました。
そのおかげで砂漠化することもなく、日本の豊かな自然が守られてきたのです。
自然と良い関係を保ち自然からの恵みを得るには、
人間としてのしっかりした義務を果たすべきでしょう。
それを怠ると大災害の起こる危険性が増し、
人間社会におおきなしっぺ返しとなって跳ね返ってくることになるからです。

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