親が子供に聞かせてやりたい話 その5
2016/04/05
坂本龍馬と西郷隆盛
坂本龍馬と西郷隆盛は明治維新の最大の功労者で、しかも今なおその人気は衰えることがありません。
両者に共通するのは人間的な魅力で、周りの人はその魅力に動かされ、難攻不落と思われた徳川幕府を倒し新しい日本を誕生させたのです。
二人とも下級武士の出で、その二人が日本の体制を変えてしまったのですから、
私たちが参考にしたい何かがあるはずです、今回はそれをテーマにしました。
坂本竜馬について
一介の脱藩浪人にすぎなかった坂本龍馬が、明治維新の立役者の一人と言われる人物になったのは、その人間的な魅力と共に広く世界を見ていたからでした。
幕末当時のほとんどの武士たちは、日本と言う概念を持っておらず、徳川幕府と諸藩の関係のみの狭い視野で行動していました。
それに対し龍馬は、勝海舟との出会いもあって、いち早く外国と日本という立場で広く物事を考えていたのです。
決して饒舌ではなかった龍馬が、藩の上層部の人たちの心を動かせたのは、その視野の広さがあったからだと思います。
人が議論をした時、より広い視野でものをいう人が有利になることが多く、自分のほうが見方が狭いと感じると、自分の意見を引っ込めざるを得なくなるからです。
私は坂本龍馬の最大の魅力は行動力と広く物事を見ていたことにあると考えています。
私たちも世の中をなるべく広い視野で見たいものですよね。
西郷隆盛について
明治に入って支配階級の地位を得た高官たちの多くが、豪邸を手に入れ、豪華な料理を食べ、
中には妾を囲う者もいました。
しかし西郷隆盛は粗末な家屋に住み従来の質素な生活を変えることはありませんでした。
会議中にも周りの者が豪華な昼食を食べる中、一人だけ粗末な手弁当を食べていたそうです。
当時西郷に接触した若者の多くが、瞬時にその人柄にほれ込み、この人のためなら命を捨ててもいいという人まで出てきたのは、この私欲の無さが一つの要素になっていたに違いありません。
地元鹿児島では今なお絶対的な人気を持ち、その生き方を参考にする人も多いと聞きます。
還暦を過ぎてもなお欲を払しょくしきれず、世俗からいつまでも抜け出せない私には、人間としての基本的な資質の違いを認めざるを得ません。
以上簡単に両者の魅力を書きましたが、司馬遼太郎はその著書「竜馬がゆく」の最後の章で、
「天に意思がある。としかこの若者の場合、おもえない。
天が、この国の歴史の混乱を収拾するためにこの若者を地上にくだし、
その使命が終わったとき惜しげもなく天に召しかえした。」
と書いています。
これは龍馬のことのみですが、私は西郷隆盛についても天が地上にくだしたのではないかと思われてしかたありません。
それほどに西郷隆盛もこの時この人でなければならなかった必然性が感じられるからです。
皆さんは二人をどう評価されていますか?
この二人には私たちが参考にしたいことがもっとありそうですよね。
親が子供に聞かせてやりたい話 その1
親が子供に聞かせてやりたい話 その2
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