情報メディア発信局

様々な情報コンテンツを発信していきます!

日本が植民地化されなかった理由(イギリスの陰謀論は間違い)

      2023/09/09

情報メディア発信局へようこそ

世の中には、
明治維新はイギリス(ロスチャイルド家を中心とした国際金融資本)のコントロールの下で実現した。
というような意見を述べる人がいますが、
確かにそのような動きがあったことは否定できません。

しかし結果を見ますとそれは間違いであることは明白です。

日本をコントロールしたい側から見てみましょう。

考えられるシナリオは次の3つです。

1.日本を完全に植民地化する。
2.幕府と薩長の対立を長期化させる。
3.日本の独立を許す。

1.はイギリスから見れば最も利益が上がるシナリオです。

イギリスもはじめはこのシナリオを描いていたはずです。
薩長にはイギリス。
幕府にはフランスが背後で支援していました。

*イギリス、フランスの両方にロスチャイルド家が付いていたとも言われています。

これは他のアジア諸国で採った植民地化の手法で、
対立をあおって紛争を起こさせ、
両者が疲弊したとき主導権をにぎるというやり方です。

ところが薩摩による生麦事件と薩英戦争や、
長州による攘夷の決行などが起こって、
日本は簡単に植民地化できる国ではないことに気づいたはずです。

そこで2.のシナリオです。

対立を長期化させれば植民地化程ではありませんが、
両方に武器を売りつけて十分な利益を得られるというシナリオです。

しかしこのシナリオもうまくいきませんでした。

それは大政奉還と江戸城無血開城です。

これによって対立は短期に終了し、
明治政府が誕生したのです。

すなわち、
結果は最も利益の少ない3.のシナリオになったのです。

いかがですか。
これでもイギリスのコントロール下で維新が実行されたと思いますか。

イギリスがコントロールしていたなら、
間違いなく1.になっていたはずです。

ではなぜイギリスの思い通りなならなかったのでしょうか。
その理由を挙げてみますと、

1.武士の存在
2.嘘ごまかしを嫌う国民性
3.国民の高い教育レベル

まず1.の武士の存在ですが、
生麦事件で薩摩によって大名行列を横切ろうとして、
イギリス人観光客が殺傷されました。

おそらくこの事件はイギリス人を震撼させた事件だったはずです。

*もし背後でイギリスがコントールしていたら、
そもそもこのような事件自体が起こっていないはずです。

それが元になった薩英戦争によって、
英国は日本は簡単に統治できる国ではないことを悟ったはずです。

*費用対効果で割に合わないと考えたのかも知れません。

2.の嘘ごまかしを嫌う国民性ですが、
これはグラバーの『日本人は賄賂が効かない』という言葉に象徴されています。

日本人とはこの場合接触のあった薩長の武士のことでしょうが、
植民地政策はあめとむち。
すなわち賄賂と脅しが常套手段でした。

しかしこの言葉のように武士は金では動きません。
また武士に脅しは効きません。
潔癖をよしとする日本人の気質によって、
植民地化の手法が効かなかったということではないでしょうか。

3.の国民の高い教育レベルですが、
実はこの項目が最も重要で、
当時の日本人の教育レベルは世界最高だったと言われています。

これによって日本人は西欧諸国による植民地化の実情をよく知っていて、
日本が一つにまとまらなければ西欧諸国の餌食になることから、
できるだけ紛争を避けるために大政奉還や無血開城が実行されたのです。

明治維新は植民地化を防ぐために行われたとも言えるのです。

いかがでしたか?
イギリスの思い通りにならなかったことがお分かりでしょう。
これでもイギリスの陰謀論を支持しますか?
昔の日本人は今よりはるかに賢かったのですよ。

今の日本人だったら植民地にされていたかもしれませんね。

*もし本当にイギリスが主導して明治維新が実現したなら、
イギリス側にそれを裏付ける資料が残っているはずです。
これまで一度も公表されなかったのは、
無かったということだと思います。
また、明治維新を研究しているある研究者の話では、
イギリス公使のパークスや通訳のアーネストサトウの残した記録を見ますと、
イギリスが日本を支配しようという意思は感じられないと述べておられます。

*イギリスの陰謀論を唱える人は、
人間はすべて金で動くものだと思っているようです。
本文で述べましたように、
昔の日本人特に武士は金で動くことを最も恥だと考えていました。
昔の日本人の本質が全く分かっていないようですね。

*明治維新はイギリスの後押しで実現したというのは間違いありません。
しかしコントロールされたわけではありません。
あくまでも日本人の意思で実現したのです。

スポンサーリンク

 - 未分類