天照大神と卑弥呼が同一人物だという説のおかしさ

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天照大神と卑弥呼が同一人物だという説があります。

ここではこの説の間違いについて考えてみましょう。

 

天照大神は高天原の女王（女神）です。

卑弥呼は邪馬台国の女王です。

天照大神と卑弥呼が同一人物だとすれば、

高天原が邪馬台国だったことになります。

 

邪馬台国の所在地として九州説と畿内説があります。

もし邪馬台国が九州にあったとすれば高天原が九州にあったということです。

その場合天孫降臨が同じ九州内で行われたことになります。

もしそうであるなら次の疑問が出てきます。

 

同じ九州内の移動に降臨という言葉を使うでしょうか？

降臨とは高貴な場所から移動するという意味の他に、

容易に行ける位置関係ではないというニュアンスを持っています。

天照大神は自ら降臨せず孫を降臨させているのです。

九州内の移動ならいくら高齢とはいえ移動は容易なはずです。

そもそも、もっと多くの住民が高天原と日向の間を自由に行き来していたはずです。

それをわざわざ天孫降臨という伝説にするはずはありませんよね。

 

では一方の邪馬台国が畿内にあった場合はどうなるでしょうか？

天照大神は孫のニニギノミコトをなぜわざわざ畿内から九州に降臨させたのでしょう？

しかもその後神武天皇は畿内に東征しているのです。

東に良い土地があると聞いて東征したわけですので、

神武天皇はふる里の高天原を知らなかったということです。

神武以来の天才という言葉があるように、

天才的な頭脳を持っていたと思われる神武天皇が、

自分のふる里を知らなかったはずはありませんよね。

 

もう書きながらばかばかしくなるくらい辻褄が合わないことばかりですのでこれでやめますが、

なぜ日本のことを葦原の中つ国と呼んだのかも、

スサノウノミコトが出雲に降臨した理由も全く説明できません。

結論として天照大神と卑弥呼が同一人物はありえないということです。

 

＊もし卑弥呼が実在の人物だったら、

日本の最重要人物であるはずですので、

卑弥呼が亡くなった時多くの人がその死を惜しんだはずです。

当然伝説として後世に伝えられてもよさそうです。

そのような伝説がどこにも残っていないだけでなく、

卑弥呼の祀られた神社が存在していないのです。

これが教科書にも載せられているほどの重要人物だったと思われますか？

私は実在すら疑わしいと思っています。

 

 

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