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孤独を克服するために

      2016/03/23

人間にとって負の感情の代表は不安という感情でしょう。
健康上の不安、経済的な不安。
不安に耐え切れずに自ら命を絶つという悲劇も起こっています。

同じように孤独も人間に耐えがたい苦痛を与えます。
人間は集団生活をする動物ですから、
一人になって孤独感を感じるのは本能かもしれませんね。

援助交際をした理由が寂しかったから。
とか、
万引きをした老人が人に構ってほしかった。
とかいうニュースを目にすると、
孤独が犯罪の引き金になることもあるようです。

人は皆いずれ孤独になります。
どんなに仲の良い夫婦でも、
どんなに大勢の家族に囲まれていても、
死ぬときは一人なのです。
だれもあの世までついて来ません。

孤独を克服することは人間に与えられた大きな課題の一つでしょう。

私はかつて研究所に勤務していました。
ある研究テーマに夢中になっているときは、
深夜一人でいても怖さや孤独感は全く感じないのです。
何か夢中になるものを持つことは孤独を克服する有効な方法の一つでしょう。

もう一つ考えられるのが宗教心を持つことです。

私は子供の頃、仙人に憧れていました。
仙人は山で一人で暮らし霞を食って生きていると言うのです。
霞を食うというのはともかく、
山の中で一人で暮らしてよく寂しくないものだと不思議でした。

私が最近、観音信仰を始めてこの答えが分かりました。
私は山が好きで、一人で近くの山によく行っていたのですが、
夕方になって森の中が薄暗くなると、
怖さと心細さのため慌てて森から出ていました。

怖がりの自分が情けないと思って始めたのが観音信仰です。
始めは空に観音様をイメージし、常に自分を見守ってくれていると意識したのです。
不思議でした。
いくら森が暗くなってもちっとも怖さや孤独感が無いのです。

私は仙人は長い時間をかけて孤独を克服したのだと思っていましたので、
イメージを持つというだけでこれほど簡単に孤独を克服できるとは驚きでした。
それからと言うもの、私は本格的に観音信仰をはじめました。
いつも自分のそばに居てくれているイメージを持つのです。

別に観音様である必要はないのです。
神様でも、阿弥陀様でもなんでも構いません。
自分を守ってくれそうな存在であれば何でも構わないのです。
人間なら裏切られる心配がありますが、
自分の作ったイメージですから決して裏切られる心配はないのです。

かつて織田信長は一向一揆をおこした信者達を一か所に集めて、
焼き殺したことがあります。
その中には女や子供も混じっていたのですが、
彼らは焼き殺されながら笑みを浮かべてたと言うのです。

彼らはこれで阿弥陀様の許へ行ける、
という喜びがあったからだと言われています。
宗教心はそのように孤独感だけでなく、
死を喜びに変える程の力を持っていることが分かります。

人間は他の動物に比べ頭脳がより発達しているために、
余計に死の恐怖を強く感じるのではないでしょうか。
それを克服するために、
神様は人間に宗教心が持てるだけの知能を与えたのだと思います。

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 - こころ, 宗教