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神が作ったもの

   

私は以前、航空関係の研究機関に勤めていました。
現在のハイテク機はコンピュータによって制御され、
自動操縦や自動着陸は当たり前、
航空機の状態を自己診断して地上に送り、
故障の場合は正常な装置に自動的に切り替えるなど、
様々な安全のための機能が備わっています。

人間はなんとすごい物を作ったことか。
人間の頭脳の素晴らしさを実感していたものです。

しかし今、私の目の前にいるハエを見たとき、
これが大変な思い上がりであることに気づかされます。
ハエは目にもとまらぬ速さで飛んで、
危険を察知すると一瞬にして方向転換して逃げ去るのです。
この制御技術はとてもハイテク機さえマネのできる技術ではありません。

こんなちっぽけな体の中に、
とてつもなく高性能なコンピュータが組み込まれているのです。
これが神の力というものなのか。
人工知能などの研究に携わっている研究者はまず脳の仕組みを研究します。
彼らが実感するのはとても神にはかなわないということでしょう。

私たちのように一度でも研究に携わった経験のある人は、
神の偉大さを誰よりも感じているはずです。
神の作ったものに比べたら人間の作った物はおもちゃに過ぎません。
人間の技術では大腸菌一つ作れないのですから。

しかし人間は神の作った物をいとも簡単に破壊しています。
海を汚し、空気を汚し、森を破壊し
どれも神が作った物です。
とても人間の作れるものではありません。

最近の温暖化によって異常気象が頻発しています。
台風も年々巨大化しているような気がします。
災いをこうむる人間は自業自得でしかたがないでしょう。
しかし地球に住んでいるのは人間だけではないのです。

罪の無い多くの動物たちが人間のエゴによって災いを受け、
中には絶滅してしまうものもあるのです。
ミミズは土を肥沃な土に変えます。
微生物も落ち葉を分解して肥料に変えます。

人間はせっせと神の作った自然を破壊しています。
頭脳が発達しているなどと思い上がる立場にはないのです。

人間の私が偉そうに言うことではありませが、
退職して海や山に出かけ、自然と対峙していつも思うことは、
もっと自然に対して謙虚にありたいものだということです。
もっと自然に目を向け、大切にしないといけないと思うことです。

私は昔は全くの無宗教な人間だったのですが、
このように感じるようになって宗教心を強く抱くようになりました。
現在観音信仰をしています。
神様と観音様は違うだろうと言われそうですが、
神仏の前で謙虚になるという意味では同じです。

人間の能力など知れています。
自分の出来ることはやりますが、
人知の及ばない所は神様や観音様にすがるしか無いのです。
神仏の偉大さと人間の未熟さを自覚したとき、
傲慢な人間から謙虚な人間へと変化し、
心の底から平和と安定を願う人間になれると私は考えています。

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