現在の主流派経済学より現代貨幣理論(MMT)の方が正しいようだ
2022/04/30
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経済学にはマルクス経済学と近代経済学がありましたが、
現在は近代経済学が主流派経済学になっています。
しかし現在の主流派経済学も間違っていると主張するのがMMTなのです。
最近日本経済はどうなっているのでしょうか?
アベノミクスが始まってから異次元の金融緩和が行われましたが、
1.GDPが低迷している
2.物価が上がっていない(デフレが継続している)
3.金利が上がっていない
これらは現在の主流派経済学に基づいて実行されたはずですが、
全く思惑通りの結果になっていないのです。
これは正に主流派経済学に間違いがあることを物語っています。
例えば
1.財政赤字はいずれ解消しなければいけない
2.税収以上の財政支出は財政を悪化させる
このような財政均衡論は現在の感覚ではごく常識的なことと思われますが、
MMTでは全く間違った考えなのです。
MMTは貨幣は信用創造で生まれるものであって税金や預金(いわゆるプール論)で生まれるものではないということです。
国民を豊かにするには政府はもっと赤字を増やす必要がある。
と真逆の主張がMMTなのです。
これは基本に、
誰かの赤字は誰かの黒字、
すなわち政府の負債は国民の資産になる。
というMMTの基本的な原理から来ています。
政府の負債を減らすことは国民から資産を奪う。
すなわち日本人を貧乏にすることなのです。
ここでMMTについて私のわかる範囲で解説したいところですが、
詳しく解説されている次のような専門家(敬称略)がおられますので、
そちらを参照されることをお勧めします。
中野剛志、藤井聡、三橋貴明、西田昌司など
*MMTのポイントである政府の負債は国民の資産ということだけ簡単に説明しておきます。
今仮に政府が100億円の国債を発行して橋を造るとします。
国債は負債ですから政府が100億円の負債を負ったことになります。
橋を造ったとき業者に100億円が支払われます。
このとき大切なのは100億円は政府から業者に移るだけで、
減るわけでも増えるわけでもありません。
単に政府から業者に移るだけです。
業者は資材の購入や労働者の賃金に100億円が支払われます。
この時も100億円は増えることも減ることもありません。
結局政府の負った100億円の負債はそっくり民間の資産になるということです。
このように政府がいくら負債を増やしても、
同額が民間の資産として積みあがることになるのです。
これはまさに政府の負債は国民の資産を表しています。
*MMTが成り立つのは通貨発行権を持つ国家だけです。
したがって通貨発行権を持たない地方自治体や家庭には成り立ちません。
日本は、
なぜデフレから脱却できないのか?
なぜ成長できないのか?
その答えはMMTが分かれば簡単に出てくるのです。
これまでの日本経済を見ていますと、
主流派経済学では説明できないことがMMTで見事に説明できることに驚かされます。
私は財務省と日銀がMMTを理解できていないことが最大の問題だと思っています。
MMTを批判している人の意見を聞いていますと、
MMTが全く理解できていないようだと思ってしまうのです。
*私は嘉悦大学教授の高橋洋一氏から影響を受けて経済に興味を持ちました。
しかし高橋氏も主流派ですのでMMTをよく理解されていないのかもしれません。
高橋氏は財務省(大蔵省)でバランスシートを作った人ですが、
MMTは財政のバランスは全く考える必要はなく、
むしろ財政赤字は(インフレが加速しない限り)拡大しかつ継続しなければならないと言っているのです。
しかしもっと金融緩和をしてもかまわないという高橋氏の政策提言とは一致しています。
*国民の財産を増やしかつ継続しなければいけない。
という意見に反対する人はいないでしょう。
しかし、
政府の借金を増やしかつ継続させなければいけない。
と言われるととんでもないと思われるはずです。
しかし政府の借金は国民の財産ということからすれば両者は同じことなのです。
*各国が金融緩和をやめたとたんに株も金も暴落すると言っている人がいますが、
そんなことはありません。
いったん市場に出たお金は本文の*で説明したように、
誰かの手から誰かの手に移るだけで減少するわけではありません。
株も金も基本的に需要と供給で決まるのであって、
売りたい人より買いたい人が上回れば価格は上がります。
その意味では金融緩和とは関係ありません。
しかし動くお金が大きくなる(変動幅が大きくなる)ことは間違いありません。
もしMMTの方が正しく主流派経済学に根本的な間違いがあるとすると、
世界の経済学界はノーベル賞を含めてどのような総括がなされるのか見ものですよね。
最後に一言、
私はMMTは正しいと思いますので、
今後日本経済の破綻はありえないと確信しています。
また何かやろうとしますと必ず財源はどうするのだという話になりますが、
MMTを理解すれば財源は気にする必要はなく、
インフレが加速しない限り必要なことはどんどんやっていいことが分かります。
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