なぜトランプ大統領はロシアに寛容的なのか?
2025/03/09
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世間一般の感情からすれば、
侵略戦争を仕掛けたロシアが一方的に悪く、
ロシアが有利な形で停戦すれば、
やったもん勝ちの正義に反する結果となるはずです。
このことは当然トランプ大統領も十分に分かっているはずです。
ではなぜトランプ大統領はロシアに寛容的な姿勢をとっているのでしょうか?
それは真の敵は中国だと見ているからです。
もしロシアに厳しくするとどうなるでしょうか?
ロシアはアメリカに反発して中国に接近するはずです。
トランプ大統領はこれを恐れているはずです。
トランプ大統領の手法はあくまで取引(ディール)です。
感情はディールの妨げになります。
トランプ大統領は善悪の判断より損得を優先しているということです。
ここがトランプ大統領の凄いところです。
一般の人は情に流されます。
侵略戦争を始めたロシアに利するべきではない。
被害者であるウクライナ側に立つべきだ。
善悪の判断に立てばこうなります。
そうなると、結果として米国対中露の対立。
すなわち冷戦時代の再来を招くことになるのです。
経済力の大きな中国と軍事力の大きなロシアが結びつくと、
アメリカだけでなく西側諸国にとって大きな脅威になります。
大局的な世界戦略の観点から言えば、
米ロが友好的になることは、
中国が台頭している現在はやむ負えない政治判断ではないでしょうか。
私は以前、トランプ大統領は天才だという記事を書きましたが、
次々に打ち出す外交政策を見ていますと、
凡人にはトンデモ政策に見えますが、
よくよく考えますと理にかなっていることが分かります。
*トランプ大統領の心の中を推測しますと、
1.停戦を実現させてノーベル賞を手にする。
2.和平後のウクライナで新たなビジネスを展開する。
彼は政治家というより稀有なビジネスマンと言えます。
*ウクライナ問題に対する世論調査を見ますと、
トランプ大統領のやり方はほとんど支持されていません。
色々なやり方があるでしょうが、
最悪な結果は中国とロシアが手を組んで冷戦時代に戻ることです。
批判している方はこのことを考慮されているのでしょうか?
すべてがうまくいく交渉などありません。
とりあえず停戦させるにはやむ負えない選択ではないでしょうか?
ロシアに対しては停戦後に時間をかけてうまく制裁をかければいいのです。
押したり引いたりするのが交渉です。
交渉の途中でイチイチ批判するのは間違っています。
*私は過去にあったロシアとウクライナの歴史を知りません。
ロシアがウクライナに攻め込む相当の理由があるのかも知れません。
しかしどんな理由があろうと先に仕掛けた方が悪い。
この原則を決めない限り侵略戦争は決して無くなりません。
たとえばアジア諸国が過去西欧諸国に植民地にされたから、
逆にアジア諸国が西欧諸国を侵略してもかまわない。
とか、
日本はアメリカに核を落とされたので、
今度はアメリカに核を落としてもかまわない。
という理屈が成り立つからです。
今回のウクライナ戦争は、
間違いなく先に手を出したロシアの方が悪いことになります。
*強いものが得をする。
残念ですがこれが現実です。
世の中は今も昔も善悪より強弱で動いているのです。
憲法9条があれば日本は安全。
ウクライナも憲法9条のようなものがあったら侵略されなかったのに。
こんな甘い考えは世界では通用しません。
しっかりした防衛力が必要。
こんどのウクライナ戦争が教えてくれています。
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