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複雑な人間社会で幸せに生きていくには。

      2017/08/26

皆さんは『シンプル イズ ベスト』という言葉を聞いたことがありますか。
この言葉がどれほど広く使われているか分かりませんが、
私が仕事の関係で使っていたのは、
機械は複雑になるほど故障する確率が増えるため、
シンプルな機械の方が機能は劣っても故障が少ないという点では、
使っていても安心できると言うことです。

人間社会は昔に比べて著しく複雑になっています。
例えば法律やコンピュータなど、
かなり勉強した人でないと理解できない分野も多くなっています。

このような高度な社会は、
一旦問題が生じると解決が難しく、
インフラなどの障害は影響が広範囲に広がってしまうのです。
また国会運営でもさまざまな対立を生み、
大事なことも簡単には決められない状況は、
複雑なゆえに起こっている問題と言えるのです。

そのような高度な文明は、
人間個人にも多かれ少なかれ無用なプレッシャーを与えています。
社会の仕組みが理解できないために、
当然の権利が受けれなかったり、
中には巧妙な詐欺にあうことも少なくありません。

複雑で高度な仕組みは理解できる人には便利かも知れませんが、
そうでない人には無意味どころか、
かえって不利益を被るという知的格差を生み出しているのです。

私はアマゾンの原住民の特集番組を見ていつも感じるのは、
シンプル イズ ベスト という言葉の意味です。
生きるために必要な最低限の生活は確かに不便はあるでしょう。
しかしそこには複雑なシステムに対するプレッシャーも、
知的格差による不平等さも存在しない平等があるのです。

人生が幸福の追求であるなら、
アマゾンの原住民より、
複雑な先進国に暮らす人の方が、
遥かに幸福の追求が難しいことは確かです。

人間は他人との比較や競争は本能として持っています。
世界が高度でグローバル化するほど比較や競争の範囲が広がり、
悠然と楽しい人生を送ることなど、
単なる憧れと思われるほど難しい生き方になっているのです。

このような世の中で楽しく生きるには、
世の中の複雑な仕組みに惑わされない独自の価値観を持つ必要があります。
普通に暮らしていれば欲によって、
あれも欲しいこれも欲しい、
それも他の人より多く。
となってしまいます。
これが実は不幸をもたらしている元なのです。

現実には人よりも多く持つことはできません。
これがより多く持つ人への嫉妬や不満を生み出す元になっているのです。

まず必要以上の欲を断ち切ることが何より大切です。
その一つが仏教の言う、

  『足るを知る』

という概念でしょう。

人間の不幸は欲が招いていることに気付くことです。
他人との比較も競争も人より上に行きたいという欲から来たものです。
無いものを欲しがるより有るものに感謝し、
今ここに生かされていることだけで、
無上の喜びや有難さを感じられるようになれば、
他人との無用な比較や競争に惑わされなくなり、
人生の喜びを人一倍感じれるようになるはずです。

私のいた職場で昇進を断った人がいました。
自分は上に立てるような人間ではないというのが理由でした。
報酬のアップより自分らしく生きることを優先させたのだと思いました。

私はそのときは単に欲のない人だと思っただけでしたが、
今退職して人間の本当の幸せとは何かを考えている時、
もう少しその人と詳しく話を聞いておけばよかったと思ったのです。

仏教の教えのほとんどは欲という本能との戦いですから、
お坊さんが必死で修行しなければならないほど、
欲を無くすことは簡単なことではないのです。

人生は人に勝つことではなく、
いかに自分らしく満足できるものにするかと言うことです。
その第一歩が、
自分のこれまでの価値観が自分を幸福にするものであるかどうかを、
幸福と言う観点から見直すことではないでしょうか。

手に入るものは何でも欲しがるのではなく、
最低限必要なものに絞ってできるだけ身を軽くし、
有るものを大切にして有難がる。
これこそが、
『シンプル イズ ベスト』
の生き方ということになるのです。

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