人生はなぜ楽しくないのか?
2017/09/23
そんなことはない俺は楽しくてしょうがない。
と思われている方もおられるかのかも知れません。
しかしそれはごく一部の幸福な人で、
大多数の人は楽しさより苦しさの方が多いのではないでしょうか。
お釈迦様は人生は生老病死の4つの大きな苦しみのほかに、
8つの苦しみがあると言われました。
すなわちここから四苦八苦という4文字熟語が生まれたのですが、
人間はこの苦しみを如何に乗り越えるか、
という課題が与えられているともいえるのです。
そもそもなぜ人間はこんなに多くの苦しみを持っているのでしょうか。
それは人間が必要以上の知能を持ったためだと考えられます。
人間はこの瞬間の悩みだけでなく、過去の失敗を引きずったり、
将来に不安を感じたりします。
他の動物はこの瞬間だけで過去や将来で心を悩ますことはありません。
知能が発達した人間だけが持つ宿命なのです。
仏教の教えに『今ここ』という言葉があります。
これは過去のことや先のことに心を惑わされずに、
今ここに意識を集中して行動しなさいと言っているのです。
人生が楽しくないのは正にこれが出来ていないからです。
子供の頃を思い出してください。
遊びに夢中になったことがあるはずです。
これが正に『今ここ』の状態なのです。
子供の頃にできて大人になって出来なくなるのは、
世の中に出てルールを知り、
多くの情報が入るようになり、
人間関係が複雑になるなど、
心を惑わすことが飛躍的に増加するからです。
社会性を立派に身に付けた人ほど『今ここ』が難しくなります。
他人との関りが多くなるからです。
ではどうすればいいのでしょうか。
方法は一つしかありません。
心の切り替えを身に付けることです。
食事をしながら仕事のことを考えるのは消化によくありません。
運転しているときに考え事をすれば事故の元です。
心の切り替えが出来なければ結局はいい結果には繋がらないはずです。
食事はよく味わい運転は専念する。
『今ここ』は今やっていることに専念することなのです。
結局心の切り替えがうまくできるかどうかということになるのです。
一番いけないのが悩みをいつまでも引きずることです。
嫌なことをいつまでも考え続けると脳に記憶されて消えなくなります。
これが鬱病の原因です。
脳は使うと鍛えられます。
これは筋トレすると筋肉が鍛えられるのと同じです。
嫌なことをいつまでも考えることは、
嫌なことを記憶する脳を鍛えることになるのです。
出来れば楽しいことに意識を向けることを心がけ、
楽しいことを記憶する脳を鍛える訓練をすることが、
楽しい人生を送るためには必要なのです。
性格は脳が決めますので、
もともと根暗の人もいつも楽しいことを考えるように訓練すれは、
脳が変わって明るい人に生まれ変われるのです。
仏教ではそれを修行と言います。
修行はお坊さんだけの専売特許ではないのです。
*曹洞宗の座禅は只管打坐といってただ黙って座ることが基本です。
これは脳を休めることによって煩悩(悩み)を消すというやり方ですが、
大人になって溜まった余分な記憶のあかを消す作業とも言いかえれます。
結局脳は修行によって自分の意思で変えることができると言うことなのです。
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