日本が異次元の金融緩和をしても金利が上がらなかった理由
2025/07/25
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安倍政権下で黒田日銀総裁による異次元の金融緩和が行われました。
異次元の金融緩和とは日銀が市場に大量の貨幣を提供することです。
安倍政権に批判的な一部の経済学者が、
異次元の金融緩和は金利上昇を招き経済が回らなくなるだけでなく、
住宅ローンなど債務を抱えている人たちに重大な影響を与えると批判しました。
しかし実際には金利はほとんど上がらなかったのです。
なぜ彼らは間違ったのでしょうか?
恐らくクラウディングアウトの解釈を間違ったのではないでしょうか。
クラウディングアウトとは政府が財政出動をすると金利が上がって経済活動が抑えられるという現象のことですが、
クラウディングアウトは財政出動で起こるもので、
金融緩和だけで起こるものではないのです。
アベノミクスは金融緩和はうまくいきましたが財政出動が十分に行われませんでした。
その結果金利上昇が起こらなかったのです。
財政出動が起きなければ経済活動は行われません。
その結果、
当初の目論見であった2%の物価上昇も起きず、
デフレ脱却がうまくいかなかったのです。
アベノミクスは雇用を増やしましたがインフレ目標は実現できませんでした。
これは当然で、
雇用は金融緩和で増やせますが、
2%のインフレ誘導には十分な財政出動が必要だからです。
金融緩和は日銀の仕事で財政出動は政府(財務省)の仕事です。
結局財務省が仕事を怠ったということです。
*決定的な間違いは消費税の引き上げを行ったことです。
景気の悪いときに消費増税を行うのは最悪の政策です。
多くの経済学者が反対していたはずです。
*経済の発展には財政出動が不可欠です。
これには政府はもっと公共投資をすること。
民間には例えば期限付きの商品券を使って個人消費を増やす努力をすべきです。
財務省はこのような簡単な仕事すらしなかったということです。
財務省の高級官僚は本当に優秀なのでしょうか?
優秀ならその頭脳を出世争いではなく、
日本の発展のためにつかってほしいものです。
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