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詰め込み教育は発想力が失われる

      2016/08/31

まず発想力で歴史を変えた人たちを見てみましょう。

織田信長。
この人は尾張における織田家の長男として生まれ、
十分な学習環境があったにもかかわらず、
当時の社会常識を否定し学ぼうとしなかったため、
周囲の大人たちからうつけ(救いようのない愚か者)
と噂されました。
ところが尾張の家督を継いでから、
独自の発想によって近隣諸国を瞬く間に制圧し、
天下統一を果たしたのです。
 
豊臣秀吉
この人は貧しい農家の出だったためまともな教育は受けていません。
ところが織田信長の家来になってから、
独自の発想によって瞬く間に出世し、
信長の後を継いで天下人にまで上り詰めたのです。

坂本龍馬
この人は経済的には豊かな家に生まれましたが、
子供のころは学問は好きではなかったようで、
塾から破門された経験を持っています。
ところが勝海舟の弟子になってからは大活躍し、
薩長同盟や大政奉還さらには明治憲法の基になる船中八策の発案など、
明治維新の最大の立役者になったのです。

3人の共通点は勉強とは縁が無かったということです。

歴史的にみると勉強を必死でしたと思われる人に限って、
大した働きはしていないように見えます。
例えば土佐の武市半平太や長州の久坂玄瑞などは、
子供のころから神童と呼ばれるほどに優秀で勉強もよくでき、
人望も厚く周囲の大人たちから将来を期待される存在でした。

ところが皮肉なことに明治維新にはほとんど役に立ちませんでした。

世の中を変える力は学問による知識ではなく発想力だということでしょう。

学問はいわば常識を学ぶことです。
勉強をよくする人ほど多くの常識を身に付けますが、
その常識が発想力を阻害するのだと言えないでしょうか。

思いもよらない発想は常識に捕らわれていたのでは生まれません。
勉強はすればするほど常識が増え、
結果として発想力が抑圧されてしまうのではないでしょうか。

ノーベル賞の青色発光ダイオードは、
研究予算の豊富な大学では生まれませんでした。
大学には多くの秀才が集まっていますが、
常識に捕らわれて選択肢を絞った結果発見できなかったのです。

勉強の大切さは否定しませんが、
勉強により身に付けた常識に捕らわれ、
新しいものを発見できるチャンスを失うのなら、
勉強が逆効果になるような気がします。

勉強をして常識を身に付けることは大切ですが、
常識に捕らわれないようにするためには、
時には常識を疑うことも必要なことではないでしょうか。

現在は知識を沢山ため込んでいる人より、
色々な場面で柔軟な発想のできる人の方が、
企業にとって必要な人材だと考えられているのです。

勉強をやめよと言っているのではなく、
知識を詰め込むような勉強ではなく、
発想力を高めるような勉強をすべきだと言っているのです。

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