遺伝子による縄文人と弥生人及び現代人の関係
2017/10/21
人種を識別する遺伝子にGm遺伝子があります。
現日本人をGm遺伝子で見ますと、
ag、axg、ab3st、ab1b3の4つの成分を持ち、
一つの成分が一人種を表すとすれば、
現日本人は4人種の混合人種と考えることができます。
*Gm遺伝子は血漿(血清)中に存在する遺伝子で、
大阪医科大学の松本英雄先生の長年の研究によって、
人種を識別するにはこの遺伝子以外見つからなかった。
と結論付けられています。
*Y染色体やミトコンドリアDNAが、
突然変異(塩基置換)を起こして変化することがあるのに対して、
Gm遺伝子は突然変異を起こさないため、
人種の識別に最適の遺伝子と言えるのです。
この比率の日本人の平均はおよそ5:2:3:1ですが、
比率が大きいほど早く日本に到着したと考えられますので、
最後のab1b3が最も遅く日本に到着した人種と言えます。
この人種が占める割合は沖縄や北海道で小さくなっていることから、
北部九州から入って現在日本に拡散している状態だと判断できます。
この人種が渡来系弥生人と考えられ、
これを除いた3つの成分(ag、axg、ab3st)を持つ人種が、
縄文人ではなかったかと考えられるのです。
*最近のY染色体とミトコンドリアDNAの研究でも、
アイヌの人たちが最も縄文人に近いということが分かり、
ab1b3の無い人種が縄文人であるという
本文の説が裏付けられたと言うことになります。
縄文時代は約1万年もあったのですが、
遺跡からは争った形跡がほとんどなく、
縄文人がいかに平和的な人たちであったかが分かります。
ところが渡来系弥生人が入ってから弥生時代となり、
数々の争いが発生したのを見ますと、
渡来系弥生人は縄文人に比べて好戦的な人種であったと言えます。
Gm遺伝子の分布を見ますと、
ab1b3は元々は東南アジアから中国の南半分に分布する人種で、
この分布の勾配から現在東アジアを北上して、
日本国内に拡散中と言うことが分かります。
日本中にこの人種の比率が高まったために、
本来の平和的な縄文のやさしさが失われ、
弥生の好戦的な気質が日本中に広がり、
各地で戦乱が起こったと思われるのです。
縄文人に渡来系弥生人が加わって現在の日本人が生まれたのですから、
この事実を受け入れざるを得ません。
また戦争によってさまざまな技術が進化したことも事実です。
従って一概に渡来系弥生人の侵入に否定的な見方はできません。
大陸に比べて日本人はab1b3が少ない分平和的な国民であると言えます。
私たちはもっと縄文系の遺伝子を大切に思い、
これからも日本人のやさしさだけは失ってほしくないと思っています。
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