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アメリカと北朝鮮のこれからのベストシナリオを考える

      2018/05/29

アメリカを中心とした国際社会による北朝鮮に対する制裁が、
北朝鮮の徹底抗戦の方針に変更を余儀なくさせたようです。
あれほど激しくアメリカを挑発していた態度が一変し、
体制の保証を条件に核放棄を容認する発言を始めたからです。

北朝鮮がアメリカに対して白旗を挙げた場合に、
トランプ大統領がとるべきベストの方針を考えてみたいと思います。
私がトランプ大統領だったらどうするかと言うことでもあります。

基本的に完全な核放棄を前提に体制維持を認めます。
もちろんIAEAの査察を受け入れさせるのは当然です。

 *私は個人的にはIAEAより米軍自身が査察するため、
  北朝鮮国内に米軍を常駐させる方が有効だと考えています。

おそらく当然内外から金一族に対する処分の声が上がるはずです。
この声に対して徹底して金正恩を擁護するのです。
恐らくこれによって金一族はトランプ大統領に完全に服従することになるはずです。

こんなことがうまくいくはずはないと思われたかも知れません。
ではなぜ戦後日本は、
あれほど激しく戦ったアメリカに対して従順になったと思われますか?

戦後アメリカは天皇制を残しました。
そして最高責任者であったマッカーサー自ら天皇に対して敬意を示したのです。
その上日本の戦後復興のために多大なる援助をしたのです。
これによって、
ほとんどの日本人の心からアメリカに対する敵意と反発心が消失したのです。

同じ現象が起こったのが明治維新です。
西郷隆盛は江戸総攻撃を決めていました。
しかし西郷隆盛と勝海舟の歴史的会談によって取りやめになり、
世界でも類を見ない無血開城と言う平和的な解決を見たのです。

そのとき徳川慶喜を処刑すべきと言う意見もありましたが、
これも見送られたのです。
最後まで抵抗がありましたが総じて平和裏に解決したのです。

最高責任者をも許す。
この温情があってこそ敵を味方に変えるという奇跡を生み出せたのです。
これこそが私が以前書いた豊臣秀吉の用いた城攻めの手法です。

私の見る限り、
トランプ大統領と金正恩は個人的には評価し合っている。
いわゆる馬が合うように見えます。

トランプ大統領の最大の特徴は、
敵になるか味方になるかとか、
経済的に得か損かと言う分かりやすい政治姿勢をとっていることで、
真の敵である中国と対峙するには、
北朝鮮を味方に付けることが最も得策だと思っているはずです。

この作戦がうまくいけば、
アメリカと日本にとってこの上ない恩恵が得られるはずです。
敵対する中国への圧力となるのはもちろん、
北朝鮮の持つ豊富な天然資源の利権も得られます。
日本の最大の懸案である拉致問題も解決できるはずです。

北朝鮮に対する寛容の処置が、
この場合のベストシナリオだという結論になります。

*日本は無条件降伏をしたにもかかわらず戦後アメリカの援助で経済発展をしました。
 天皇制は象徴として維持されたのです。
 経済的に行き詰っている北朝鮮は戦後の日本の道を望んでいるのかも知れません。
 北朝鮮の無条件降伏は米朝双方の利益になるはずです。

*ここで具体的なシミュレーションをやってみましょう。
 皆さんはこのままでは破滅の道を歩んでいることに不安を抱く金正恩の立場に立ってください。

トランプ:もうそろそろ降参してはどうだ。
     もし降参すればお前の望むように金一族の体制を100%保証してやろう。
     それだけではないぞ。
     アメリカの力でお前の国の経済を立て直してやる。
     ただしそれには条件があるぞ。
     100%おれの味方になることだ。
     そして一緒になって中国と立ち向かうのだ。
     そうなったらお前の国で核を持つ必要はないだろう。
     お前と俺はどこか通じ合うところがあると俺はずっと思っていた。
     実は若造のお前が一国をこれほどうまくまとめているのに内心驚いているのだ。
     本当はお前を心の中では評価しているのだ。
     俺は嘘がきらいだ。
     今後どんなことがあってもお前をかばってやることを約束しよう。 

さて皆さんならどうしますか?
ここまで言われてもトランプの提案をけって破滅が分かっている戦争をしますか?
このような文言かは分かりませんが、
豊臣秀吉の交渉もこのような提案だったのではないでしょうか。
秀吉はこのやり方によって多くの敵を味方に変えています。

これはあくまでベストシナリオであって、
専門家から見たら夢物語と思われるのは100も承知です。
しかし独裁国家は金正恩一人の意思で決まる可能性があります。
後はトランプ大統領の手腕次第で、
私は全くあり得ない話ではないと思っています。
    

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