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日本人はどうしてできたか?(Gm遺伝子からみた港川人、縄文人および現代人の関係)

      2019/11/28

港川人は沖縄で見つかった日本最古の人骨と言われています。
ところが縄文人との違いが見つかり、
日本人の先祖ではない可能性が高いと言われているのです。

*最近沖縄のサキタリ洞遺跡で、
港川人や浜北人よりさらに古い人骨が見つかっています。

港川人は人骨の形状はむしろオーストラリアの先住民や、
ニューギニアの人たちに近いことが分かっています。
このことから湊川人は、
日本人とは違うアジア大陸の南方の集団の先祖ではないかと、
言われているのです。

そこで今回はGm遺伝子によって、
港川人、縄文人および現代人の関係を考察することによって、
日本人はどのようにしてできたのかを考えてみましょう。

*Y染色体は支配者によって大きく変化しますし、
ミトコンドリアDNAはそれ自体が変化しやすいので、
人種の特定に使うのは問題があります。
それに対してGm遺伝子は人種によって決まっていますし、
変化することはありません。
したがって人種の特定にはGm遺伝子を使うべきです。
しかし残念ながら未だに認識不足と言わざるを得ません。

現在分かっているのは現代人とオーストラリアの先住民のGm遺伝子で、
その成分は次の様になっています。

現代人:ag、axg、ab3st、afb1b3の4つの成分

オーストラリアの先住民:ag、axgの2つの成分

この成分を比べますと、
両者の成分のうち ag、axgは共通しているため、
Gm遺伝子の1つの成分が1つの人種に対応すると考えますと、
現代人はオーストラリアの先住民に新しい2種類の人種(ab3st、afb1b3)が加わって出来た。
と考えることができます。

Gm遺伝子の分布を見ますと、
アジア南部のGm遺伝子にはag、axgがほとんど見られないため、
オーストラリアの先住民はアジア南部を経由したのではなく、
九州から南下した可能性があり、
その途中に港川人が位置しているのです。

このことから初期の段階で 、
ag、axgの二つの成分を持つ人種が 、
沖縄を経由してオーストラリアまで南下して定住したと考えられます。
この人たちを沖縄では港川人と呼んでおり、
オーストラリアではオーストラリア先住民と呼ばれていると考えられます。

*agとaxgは同時ではなく、
比率の大きいほうが先だと考えれれますので、
agの方が先に到着したはずです。

*現在の定説では南下は黒潮と逆流しますので、
方向性については再考の余地がありますが、当時はスンダランドという大陸があったといわれています。

その後港川人に北部アジアの人種である新しい人種(ab3st)が加わって、
新たな人種(ag、axg、ab3st)に変化したと考えられます。
これが縄文人ではないかと考えられるのです。

さらに時が経って大陸から南アジアの人種である(afb1b3)が加わり、
あたらしい人種(ag、axg、ab3st、afb1b3)が生まれました。
これが現代人です。

すなわちこのようにして4人種が混合した現代人が出来上がったということです。

最後に加わった afb1b3の成分は、
九州から遠ざかるほど小さくなっています。
これがafb1b3の人種の勾配を表しており、
大陸から九州を通して侵入していることから、
これが渡来系弥生人ではないかと考えられるのです。

日本人の顔立ちに地域差があるのは、
正にこの渡来系弥生人の成分の比率に関連していると考えられるのです。

*私は渡来系弥生人は大陸から渡ってきた男たちだと考えています。
家族で海を渡って日本に移住することは余り考え難いからです。
日本列島で縄文人の女性と交わり混血して弥生人が生まれたと考えるのが自然でしょう。

以上はあくまでも仮説にすぎません。
しかし港川人、縄文人、現代人の関係を、
よく表しているとは思われませんか?

*Gm遺伝子はすべての人種を明確に予測できます。
Y染色体やミトコンドリアDNAは突然変異で変化しますが、
Gm遺伝子は変化することはありませんので人種の特定に有効なのです。
日本のルーツの解明にこのすばらしい成果が、
なぜもっと活用されないのか疑問に思っています。

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