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根拠のない歴史論争

      2017/10/29

神武天皇は実在しなかったとか、
天皇の権威を高めるために架空の家系図を作ったとか、
何の根拠があってそのような主張をされているのでしょうか。

ネットで調べますと古代の歴史にはいろいろな説があるようですが、
しっかりと根拠が示されている説は少なく、
大抵は単なる推論ではないかと思える説が多く見受けられます。

縄文海進が起こって九州の土器が激減し、
その直後に朝鮮半島からよく似た櫛目文土器が出土し始めるのです。
これは北部九州の縄文人が朝鮮半島に渡った証拠にはなりませんか?

そして縄文海退によって広大な平野部が出現し、
朝鮮半島から住民が戻ってきたとしたら?
その証拠は宗像のさつき松原遺跡の土器が物語っています。
縄文海進の直前の約7000年前の土器と、
縄文海退の後の約3000年前の土器は見つかっていますが、
約6000年前~約5000年前の縄文海進の最盛期の土器は出土していないのです。

縄文海進は宗像では10m以上海面が上昇したことが、
平野部の標高から分かります。
さつき松原遺跡は標高約2mですので、
8m以上海底にあったということで、
土器が作られなかったのは当然なのです。
この間住民は朝鮮半島に渡っていたということではないでしょうか。

以上から約3000年前(紀元前1000年)に住民が九州に戻ってきたとき、
朝鮮半島に渡られていた天皇家も故郷である日向に戻られたとすれば、
これが天孫降臨と言うことになり、
降臨したニニギノミコトの4代後が神武天皇ですので、
紀元前660年は妥当な年代だと思われるのです。

  *ほとんどの歴史学者は天皇家と朝鮮半島とのかかわりに気付いていないようです。
   私の記事を読んで是非矛盾点を指摘してほしいのですが、
   今のところ明確な反論は頂いておりません。
   また宗像市の海の道むなかた館で多くの学芸員の方とお話をしましたが、
   誰一人として異論を唱える方はおられませんでした。

日本人は深夜誰が見ていなくても信号を守ります。
また落し物は高い確率で戻ってきます。
このように嘘やごまかしを最も嫌う日本人が、
最も大事な天皇の歴史をごまかすとは到底思えないのですが、
皆さんはどう思われますか。

私は神話の時代の天皇の本当の歴史が知りたくて、
研究を始めたのですが、
結構辻褄が合っていて、
記紀が作り話とは思えないのです。
これについては私の一連の記事を参照してほしいのですが、
私の記事はすべて明確な根拠を前提にしているつもりです。

神武天皇は実在しなかったと言った説を述べられるのなら、
皆が納得できるしっかりした根拠を示してほしいと思っています。
根拠のない説は単なる推測に過ぎないと言うことです。

実在しなかったという根拠の一つに神武天皇の寿命が長すぎることを挙げている人がいます。
もし意図的なねつ造があったとすればバレないようにむしろ妥当な寿命にしているはずで、
私にはかえって信ぴょう性を感じるのです。
少なくともこれだけでねつ造だと決めつけることはできないと思います。

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