歴史の文献はどこまで信用できるのか。
2021/02/24
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これまでの歴史学は主として文献(史書、文書、古文書など)に基づいて議論されてきました。
しかし近年の土器の年代測定の精度向上や人骨の遺伝子解析の手法の登場によって、
これまでの古代の歴史認識が大きく変わる可能性が出てきました。
たとえば大陸と日本の関係で見ますと、
大陸には多くの縄文人が住んでいた可能性があるのです。
これは土器の年代と遺伝子が証明しています。
九州には約7000年前の土器が多く見つかっていますが、
朝鮮半島にはその頃の土器は見つかっていないのです。
ところが約6000年前以降九州の土器は激減しています。
代わりに朝鮮半島で北部九州の土器によく似た櫛目文土器が出土し始めるのです。
これは明らかに九州の縄文人が朝鮮半島に渡ったことを示唆しています。
約4000年前になって九州で再び土器が出土し始めています。
これは大陸に渡っていた縄文人が戻ってきたと考えられるのです。
鳥取の弥生遺跡である青谷上寺地遺跡から約100体の人骨が出土していますが、
その多くが損傷しており、
遺伝子解析の結果ほとんどが渡来人だったことが分かったのです。
もし彼らが中国人だったら鳥取県は中国語が残っているはずですが、
実際は日本語は何も変化していないのです。
これは渡来人自身も日本語を話していたということです。
この頃の中国は戦国時代で、
大陸に渡っていた日本人が迫害を受けて逃げ帰ったと考えられるのです。
このようなことは文献からは一切知ることができません。
日本の記述で最古のものは魏志倭人伝の東夷伝にある邪馬台国と卑弥呼の存在ですが、
日本国内には一切の明確な証拠が残っていないのです。
*伝説もなければ卑弥呼神社もないということです。
歴史学者はいろいろ理屈を付けていますが、
ほとんどがそうではないかという推測の域を出ていないのです。
また韓国には三国史記という正史と言われるものがありますが、
これは12世紀の高麗の時代に作られたもので、
高麗は白村江の戦いで勝利した統一新羅を引き継いだ韓国人の国ですので、
韓国人に都合よく作られている可能性が大きいのです。
韓流歴史ドラマはほとんど史実に基づかないと言われています。
韓国の歴史教科書は願望で書かれているという研究者が多くいるのです。
*韓国の古代年表には一応何とか時代という記述があります。
しかし土器が出ていないのは人がいなかった証拠です。
それでなぜ時代名が書けるの不思議です。
このようなことを考えますと、
三国史記がどこまで史実に基づいているのかはなはだ疑問を感じざるを得ません。
このようなことを考えますと、
文献だけで史実と認定することは間違いと言え、
認定には記述通りの遺跡が存在するなどの物的証拠が必要ではないでしょうか。
*お金に困っていれば例え数千円でもうその証言をすることもあるはずです。
100万円あれば何百人のうその証言を集めることだって可能です。
たくさんの人が言っているから真実だと言えないはずです。
文献もいくらでもうそが書けます。
文献だけで真実だと認定することは非常に危険なことです。
日本の記紀には、
例えば国譲りの条件とされた出雲の神殿跡の発見や、
神武東征に沿ったルート上の多くの伝承や神社の存在など、
明確な物的証拠が残っているのです。
しかし日本の歴史学者は魏志倭人伝や三国史記の記述は重視しますが、
記紀は神話という位置づけで軽視しているのが現状です。
日本の歴史学者には真実を追求する意思があるのでしょうか。
そうでない人が歴史学者と呼べるのでしょうか。
なぜ中国人が書いた魏志倭人伝を疑わないのでしょうか。
私は大きな疑問を感じています。
私は基本的に文献は信用していません。
どのような著名な歴史学者の残したものでも必ず主観が入るからです。
ただしその人の引用した一次資料は参考にしています。
私が古代の歴史を考えるとき最も重視するのは、
1.当時起こった自然災害の記録
2.遺跡や土器の年代と時代変化
3.遺伝子
などです。
これらは一切人の主観が入らないからです。
また私は元が理系の人間ですので、
客観的な事実のみを見ようとする癖を持っています。
上記を理系の視点で分析しますと当時の出来事がおおよそ推定できるのです。
例えば、
1.南九州の縄文人が火山噴火のため北部九州に疎開した。
2.縄文海進によって西日本の縄文人が大陸や東日本に移住した。
3.大陸で戦乱が起こり大陸に渡っていた縄文人が日本に逃げ帰った。
4.朝鮮半島は縄文人が住んでいましたが途中で韓国人の先祖に入れ代わった。
5.縄文晩期富士山の大噴火の形態が爆発型に変わったために関東の人口が激減した。
6.弥生時代になって大陸や東日本からの異動で西日本の人口が爆発的に増加した。
などですが詳しくは私の他の記事をお読みください。
*稲作は朝鮮半島から伝わったというのが長い間定説になっていましたが、
稲の遺伝子解析で間違いであることが証明されました。
このようなことがこれから次々に起こる可能性があります。
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